賃貸マンション・アパートを借りるときの注意点 11 敷引特約って有効?
敷引特約葉、関西でよく目にする仕組みです。
敷金をめぐるトラブルでは、賃貸借契約を交わす際にどこまで事前に明確にしてあったか、またその内容が借主にとって不当なものではなかったかが問題となります。
一例として、「自然損耗や通常損耗の原状回復費用は貸主が負担し、故意・過失による修繕費用は借主が負担する」程度の内容で契約を交わしていたとすると、退去のときにトラブルのもとになることがあります。
実際に賃貸マンションや、賃貸アパートに住んだ経験のある人なら分かることですが、具体的にどのような修繕費用が自然損耗であり、故意・過失による破損なのかが明確ではなく、人によってその解釈にばらつきがでるからなのです。
昨今、賃貸業界では、したがって、賃貸契約の内容をより具体的で、分かりやすいものに見直す方向になってきています。
今回の敷引特約の事例では、特約として明記された借主が費用負担する通常損耗分の範囲が具体的であったことが、判決の決定理由になったようです。
判決理由によると、今回のケースでは賃貸借契約を結ぶ際にかなり細部まで明確にし、借主が費用負担しなければならない内容や事柄が具体的であったことから、借主も特約内容を十分に理解できたと解釈されています。
しかも、貸主と借主の間で契約を結ぶ4週間前に重要事項説明が行われており、特約内容を認識する時間が借主側に十分にあったと判断されています。
ここまで具体的かつ明確であった特約は、借主にとって不当であるとは判断されにくく、特約は成立していたと認められ、その内容も消費者契約法10条の違反にはならないとの判決になったようです。